クライミングで肘の内側が痛くなった

ボルダリングを始めて3年程経ちます。最近になり、慢性的な指の痛みにくわえて両腕の肘が痛くなってしまい、体を上に上げようとすると肘の内側が痛くて登れません。日常生活には支障はありません。

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肘だけではなく、関節が痛いときの対処法として

1.その原因となっているスポーツをする時間を減らす
2.痛みの出ている部分の炎症をとるような治療を受ける
3.痛くなる原因となる不合理な動きを合理的なものに変える

が大きな原則となります。

1、2についてですが、2、3週間完全にその運動を中止するようにお勧めする場合、運動時間は減らさずに、痛みの原因となる動きのみを行わないようにして頂く場合などがあります。運動を完全に中止したところで痛みが治まらない場合が多いのですが、痛みが激しい場合には中止してなおかつ、鍼灸などを含めたケアを取り入れないと痛みが改善することはありません。さもなくば、運動を再会したら痛みも再発します。

加えて、3についてですが、一般的なコンディショニングやケア、治療等と共に重要なのは動きを合理的なものに変えてゆくことです。人体は運動に関わる骨と筋肉のみに着目すると、複雑な機械と考えることが出来ます。機械としてみてゆくと、おのずと効率の良い使い方と効率の良くないがあることになります。クライミングに関しては実際に登っているところを拝見しなくとも筋肉の状態や関節の可動範囲を診るだけでほとんどの動きの癖がわかりますので、それに応じて効率の良い、なおかつ痛みの出にくい動き方をアドバイスしていくことが可能です。

この方の場合には、背中を丸めたまま、肘を強く曲げて登っているいることがわかりましたので、登るときに肩甲骨と肘を後方に動かすことを意識するようにお伝えしました。肩甲骨の可動範囲を広げるための足圧に加え、肘の内側の炎症を鍼で除去しました。クライミングを中止するようにとまではお伝えしていません。